【スマホ版】出動! 全裸風紀委員会

Circle: 金モンRelease: 2024/05/03
★ 4.67(30 reviews)Sales: 529

今回編集部が取り上げるのは、サークル・金モンによるスマホゲーム「出動! 全裸風紀委員会」である。DLsiteにおける販売数529本、30件の評価から算出された平均スコアは4.67点という、インディーズタイトルとしては極めて高い水準の支持を集めた一作だ。ジャンルの看板には「女主人公」「学校/学園」「複数プレイ/乱交」「巨乳/爆乳」「貧乳/微乳」「褐色/日焼け」と並ぶ。こうした要素群を並べるだけでは単なるスペック紹介に過ぎないが、本誌が注目したいのはそこに込められた設計思想の巧みさである。

まず本作が採用しているのは「バトルファックRPG」という独特のジャンル定義だ。女子キャラクターが自らの身体を武器として戦うという設定は、成人向けゲームの世界では珍しくない発想ではある。しかし金モンが選んだアプローチは、その枠組みを徹底的に「楽しさ」の方向へ振り切ることにある。ゲームオーバーが存在しないという設計はその最たる証左であり、プレイヤーにストレスを与えることなく物語と官能の双方を堪能させる、いわばバリアフリーな遊び場として機能している。難易度の壁によって享楽を遮断しないという判断は、ターゲット層への深い洞察から生まれたものだろう。

ストーリーの入り口は、夏休み明けに転校してきた主人公・紗良という典型的な「よそ者の視点」である。この構造は実によく練られている。読者と同じ目線を持つキャラクターが驚きを体験することで、プレイヤーは世界観への没入を自然に促される。「親しげなクラスメイトたちに案内された先に衝撃的な光景が広がっている」という導入の手法は、古典的でありながら成人向けアドベンチャーにおいては依然として強い牽引力を持つ。紗良が「誘われるがままに」仲間へと加わっていくというテンポ感もテンポも軽快で、重たい葛藤描写を極力排した爽快な展開設計が功を奏している。

登場人物の豊富さも本作の大きな特徴だ。クラスメイトの男女19人プラスアルファというスケールは、同人ゲームとしては相当な野心である。バトルシーンの基本CGは17枚と記されているが、「顔や体形差分を用いた複数キャラへの派生がある」とのことで、視覚的な多様性は数字以上のものがある。貧乳から爆乳まで、褐色肌のキャラクターも含めた体形の幅広さは、ジャンルタグを見れば明らかで、これだけの個性をコンパクトな同人作品に詰め込んだ点には素直に敬意を表したい。

音声面での充実ぶりも特筆に値する。涼貴涼、秋山はるる、大山チロル、綾奈まりあという4名の声優陣が計12キャラクターの声を担当しており、戦闘シーンとシナリオの一部に音声演出が施されている。同人タイトルにおける音声の有無は購入動機に直結する重要な要素であり、この規模でのキャスティングはサークルの本気度を示している。各声優がそれぞれ3名のキャラクターを掛け持ちしつつ、キャラクター別に個性を出していくという構造も、限られたリソースの中での最適解として理に適っている。

スマホ対応という仕様もまた、本誌として見過ごせないポイントだ。PCブラウザ中心だった成人向け同人ゲームの市場において、スマートフォン対応は新たな接触機会を生み出す。移動中や就寝前というプライベートな時間軸で楽しめるゲームの射程は、PC専用タイトルとは自ずと異なる。本作がスマホ版として展開されている事実は、金モンというサークルのプラットフォーム戦略における先見性を示すものとして評価できる。

CGモードではなく直接参照可能な画像を同梱しているという仕様も、ユーザーフレンドリーな姿勢の表れである。また攻略情報をreadmeに記載しているという一点は、ゲームとしての遊ばせ方にサークルが真剣に向き合っている証拠だ。成人向けの文脈でここまで丁寧なプレイヤーサポートを設計するタイトルは意外に少なく、この気配りこそが4.67という高評価の底支えになっているのではないかと本誌は見ている。

評価30件で4.67点というスコアは、ある程度の母数がある中でこれだけ高い水準を維持しているという意味で、非常に信頼性の高い数字だ。フリーモードの実装により周回プレイへの導線が確保されており、一度クリアした後も作品世界に浸り続けられる仕掛けが講じられている。こうした「終わらせない設計」への意識は、ただCGを解放すれば終わりというアプローチとは一線を画している。軽快さと充実感を両立させたこの一作は、サークル・金モンの実力の結晶として、本誌の記録に刻んでおく価値がある。

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