今回編集部が取り上げるのは、サークル「戦争屋さん」が手がけたスマートフォン向け成人向けRPG、「現代に飛ばされたエルフ娘がHな目にあうRPG」である。現時点で1,252本の販売数を記録し、評価スコアは4.76点(85件)という高水準を誇る本作は、ジャンルの枠を軽やかに踏み越えた意欲作として、同人ゲームシーンにおける注目株の一つに数えられる。
本作の核心にあるのは、異世界召喚という馴染み深い設定を、あえて「逆向き」に活用した発想の転換だ。主人公のクレオメはエルフ貴族という恵まれた出自を持ちながら、ひょんなことから現代日本へと投げ込まれてしまう。元の世界へ戻るために必要な石の代金は300万円。その途方もない金額を前に、彼女は現代社会の荒波へと飛び込んでいくことになる。この「帰還」という明確な目的が物語の縦軸として機能しており、プレイヤーはただエロシーンをこなすだけでなく、クレオメの置かれた状況に対する感情移入を促される構造になっている点が巧みだ。
ゲームシステムについて触れると、本作は戦闘を排した「イベント探索型」のRPGとして設計されている。戦闘ゲームに不慣れなプレイヤーでも気軽に楽しめる間口の広さは、スマートフォンというプラットフォームの特性とも合致しており、設計判断として的を射ている。好きなイベントから順序を問わず進められる自由度も、現代のプレイスタイルに即したアプローチだ。電車でのフェラ動画撮影、AV撮影、エロ配信、アプリを使った売春――各シチュエーションはそれぞれ独立したエピソードとして成立しており、飽きさせない場面転換のテンポが心地よい。
本誌が特に評価したいのは、Live2Dアニメーションの採用である。同人ゲームにおけるLive2Dの導入は制作コストが高く、採用サークルはいまだ限られる。その中で本作がスマートフォン向けとしてLive2Dによる動的な演出を実現している点は、技術的な誠実さと作品への投資意欲の表れと見てよい。静止画だけでは伝えきれない動きの色気がシーンに奥行きを加え、評価スコアの高さに直結しているのは疑いようがない。
キャラクター造形においても、クレオメは魅力的な存在感を放っている。エルフ貴族という高貴な出自と、現代社会での窮状というギャップは、このジャンルが長らく愛用してきた「落差の快楽」を丁寧に踏まえたものだ。居候先の隣人2名と後輩という3人の男たちに狙われるという構図は、「回し」「寝取られ」というジャンルタグが示す通り、複数プレイへの嗜好に応えるものとなっており、ターゲット層への訴求が明確に設計されている。連続絶頂やアヘ顔といった要素も、単なるカタログ的列挙に終わらず、シーンの中で文脈を持って機能している印象だ。
巨乳・爆乳というビジュアル面のタグも見逃せない。スマートフォンの縦長画面においてキャラクターのプロポーションがいかに映えるか、という問いに本作のイラストワークは明確に答えを出している。画面を占有する豊かなフォルムは、スマホ向けゲームとしての最適化を意識したレイアウトの賜物であり、制作側のプラットフォーム理解の深さが伝わってくる。
同人ゲームは「設定の奇抜さ」で注目を集め、「作り込みの深さ」で評価を定着させる。その両方を1,252本という販売数と4.76点という高評価が物語っているとすれば、本作はその両輪をしっかりと回しているタイトルと断じてよい。戦争屋さんが描くクレオメの受難と欲望の物語は、スマートフォンゲームという新しい器の中で、同人成人向けゲームの可能性をしっかりと押し広げている。
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