【Android版】いたずらトレイン

Circle: なにかもどきRelease: 2024/02/14
★ 4.51(710 reviews)Sales: 6,653

今回編集部が取り上げるのは、サークル「なにかもどき」が送り出したAndroid向けおさわり系スマホゲーム『いたずらトレイン』である。販売本数6,653本、評価スコア4.51点(710件)という数字が示すとおり、本作はジャンルの枠を超えて広く支持を獲得した作品だ。スマートフォンという日常的なデバイスに、秘密めいた刺激を持ち込むという発想の妙——本誌はその設計思想の巧みさに着目した。

舞台は電車の車内。密室性と公共性が同居するこの空間は、フィクションにおける「秘密の行為」を描くうえで古くから愛用されてきた舞台装置だ。しかし本作がユニークなのは、その設定をスマートフォンのタッチ操作という身体的インターフェースと直結させている点にある。画面を直接なぞるという行為が、ゲーム内の「さわる」という行為と一致する。指先の感覚がそのままキャラクターへの働きかけとなる——この設計の一致が、没入感を生み出す根幹をなしている。

登録ジャンルに「おさわり」「秘密さわさわ」の両タグが並ぶことからも分かるように、本作の核心はタッチインタラクションの質にある。単純なタップではなく、なぞる・押す・とどまるといった指の動作に対してキャラクターが異なる反応を示す設計は、同種の作品の中でも丁寧に作り込まれた部類に入る。710件という評価件数は相当な数であり、その平均が4.51点を維持しているという事実が、プレイヤー体験の安定した質を証明している。

キャラクター造形についても触れておきたい。「つるぺた」「貧乳/微乳」というジャンルタグが示すとおり、本作のヒロインは線の細い少女的な体型を持つ。こういったキャラクター像は、過度に誇張されたボディラインよりも親密さや守りたいという感情を刺激しやすく、「ラブラブ/あまあま」タグとの共存が自然な形で成立している。甘さと秘密めいた緊張感を両立させるという、一見矛盾した情緒を同じキャラクターの中で体験させることに、本作は成功している。

「合意なし」というジャンルタグは、フィクション内のシチュエーションとしての演出であり、こうした設定を好むユーザー層に向けて明確に打ち出されている点は誠実だ。本作の評価の高さは、ターゲット層への的確な訴求と、それに応えるゲームプレイの完成度が噛み合った結果といえる。編集部が多くの同人スマホゲームを見てきた経験から言えば、ジャンルタグの並びとゲーム内容が実際にズレている作品は少なくない。その点で本作は、タグが約束するものをきちんと届けている信頼感のある一作だ。

スマートフォン向け成人向け同人ゲームという市場は、PC向けと比較してまだ開拓の余地が大きいカテゴリーである。操作デバイスとゲーム体験の親和性が重要になるこの領域で、「電車内でのおさわり」というコンセプトがタッチパネルとこれほど相性がよいとは、改めて整理してみると唸らされる。サークル「なにかもどき」は、スマホというプラットフォームの特性をジャンル選択の段階から逆算して設計したのではないかと思わせるほど、体験の構造が一貫している。

6,000本超という販売実績は、同人スマホゲームという比較的ニッチな領域においては注目に値する水準だ。ライトなユーザーから熱心なジャンルファンまで幅広く支持された背景には、進入障壁の低さ——つまり、スマートフォン一台で気軽に遊べるという形式の優位性——があると本誌は見ている。通勤・通学の隙間時間に手軽に楽しめる作品として設計されているとすれば、舞台が「電車」である点まで含めて、コンセプトの一貫性は相当に意識的なものだろう。

丁寧なタッチ設計、的確なキャラクター造形、プラットフォームとコンセプトの高い整合性——これらの要素が積み重なって、本作は同人スマホゲームの一つの理想型を提示している。710人のプレイヤーが高得点で応えたその事実が、作品の完成度を何よりも雄弁に語っている。

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