今回編集部が取り上げるのは、同人ゲームシーンにおいてひときわ異彩を放つスマホゲーム、BABYLONによる「女子校生が単純に露出を楽しむゲーム…とその後」である。
本作が面白いのは、タイトルが堂々と「単純に」と宣言しておきながら、プレイを進めるにつれて「単純」という言葉がじわじわと裏切られていく構造にある。販売数573本、評価3.2点という数字は、決して派手な数値ではない。しかし41件という評価件数は、実際に最後まで遊び込んだプレイヤーが確実に存在することを示しており、本誌としては数字の裏にあるコアな支持層の存在を重く見た。
ゲームの基軸は、一見清楚な女子高生キャラクターが、誰にも知られることなく恥ずかしい行為へと踏み込んでいくという、いわゆる「清楚の仮面が剥がれていく」系の定番フォーマットだ。しかし本作はそこに、経済システムと難易度設計を組み込むことで、単なる一本道の鑑賞型ゲームとは一線を画している。露出プレイの難易度によって報酬が変化し、獲得した資金を元手に大人の玩具店でアイテムを購入、さらなる上位の行為へ解禁していく——この「行動→報酬→アップグレード」のループ構造は、スマホゲームとしての設計思想として一定の完成度を持っている。
露出コンテンツの幅も、編集部が注目するに足るバリエーションが揃っている。下着姿での歩行から始まり、局部を露出した制服での登校、玩具を装着したままの散歩、さらには人目のある場所でのリスクプレイへと段階的にエスカレートしていく。ゲームプレイの文脈においてこの段階性は、プレイヤーが主人公の「覚悟」と「興奮」を擬似体験できるよう設計されており、単なるCGギャラリー的な消費とは異なるインタラクティブな没入感を生んでいる。
さらに本作が評価を複雑にしているのが、後半に登場する「淫魔大戦」と銘打たれた戦闘パートの存在だ。露出や恥行によって蓄積された「我慢の感情」が戦闘力の源泉となるという設定は、独創的なゲームメカニクスとして読むことができる。羞恥心を数値化し、それを別ジャンルのゲームプレイへ転用するというアイデアは、露出ゲームというジャンルに慣れ親しんだプレイヤーほど意表を突かれるだろう。ただし本編とは切り離されたおまけ要素という位置づけであり、このパートに過大な期待を持ってプレイすると肩透かしを食らう可能性もある。評価3.2点という数字の中には、そうした期待値とのズレが含まれているように本誌は分析する。
スマホ版という形式もまた、本作の性格を考えると興味深い選択である。露出や公衆でのリスクプレイというテーマと、スマートフォンというプレイ媒体が持つ「どこでも手軽に起動できる」という特性は、ある種の親和性を持つ。プレイする場所・状況がコンテンツの体験に影響し得るという点で、スマホゲームとしての選択は必ずしも偶然ではないと見ることもできる。
BABYLONというサークルが本作に込めたのは、露出という分かりやすい快楽装置を入口にしながら、ゲームとしての骨格を持たせようとする試みであったはずだ。その挑戦は半ば成功し、半ば積み残しを抱えている。573本という販売数は、このジャンルへの需要と、本作の知名度の限界を同時に示している。同人ゲームとして十分に個性的な一本であり、露出・道具・屋外というジャンルへの愛着を持つ読者には手に取る価値のある作品として、本誌は静かに推したい。
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