【Android版】イケない強○収容所

Circle: PlaymeowRelease: 2022/08/05
★ 4.14(265 reviews)Sales: 4,528

今回編集部が取り上げるのは、Playmeowが手がけるAndroid向けアダルトノベルゲーム「イケない強○収容所」だ。販売数4,528本、265件の評価から算出された4.14点という数字が、この作品の確かな支持を物語っている。スマートフォンという手軽なプラットフォームながら、その内容は決して軽くない。欲望と道徳の崩壊、そして人間の弱さを真正面から描いた、問題作と呼んでもいい一本である。

本作の舞台は、新政府に反旗を翻した者たちが送り込まれる強○収容所だ。主人公はその環境の中で自由を夢見るが、そこで再会したのは幼なじみのアンナ。「インテリ」「幼なじみ」「お嬢様」という属性が重なるこのヒロインは、収容所という極限状態に置かれながらも、主人公に救いを求める姿で読者の感情を揺さぶる。しかしこの作品がただの純情ラブストーリーに収まらないのは、「寝取られ」「閉じ込め」「責め苦」といったジャンルタグが示す通りだ。愛する者が蹂躙される場面を壁越しに目撃し、怒りと悲しみの中で抑えきれない欲望を自覚してしまう主人公の心理描写は、このジャンルの定番でありながら、本作では90,000字のテキストによって丹念に積み上げられている。その分量は、同人スマホゲームとしては相当の力作と言ってよい。

ゲームシステムは15日間の日数制限を軸に構成されており、各日ごとに「監房」「図書館」「調教室」「最高司令官の部屋」といったロケーションを選んで行動する。選択肢の積み重ねによってエンディングが6種類に分岐する構造は、周回プレイの動機として機能している。特筆すべきは、物語途中で登場する謎の女性「セラ」の存在だ。ハイヒールを履いた支配的な最高司令官というキャラクター造形は、「お嬢様」「少女」という繊細な属性を持つアンナとの対比として鮮烈に機能する。アンナへの贖罪に揺れながら、セラとの関係を深めることで得られる快楽に溺れていく主人公の内面変化こそが、本作の核心である。

ビジュアル面では、基本CG25種類に対して300種類以上の差分が用意されており、イベントごとの変化量は豊富だ。フルCGモードによる自由閲覧機能も搭載されており、コレクション性を重視するユーザーへの配慮も見られる。また音声は日本語に対応しており、テキストは日本語を含む12言語に翻訳済みという国際展開の本格さは、Playmeowという海外サークルが東アジア・欧州市場を強く意識していることの表れだろう。同人ゲーム市場において多言語対応はいまだ希少であり、その点だけでも本作の商業的な戦略眼は評価に値する。

道徳観の喪失という重いテーマを、スマートフォン向けのシンプルな選択型ゲームの枠組みに落とし込んだ手腕は侮れない。欲望と良心の間で引き裂かれるという感覚を、15日間という短い物語の中で密度濃く体験させる設計は、プレイヤーを選ぶ一方で、刺さる層には深く刺さる作りになっている。4点台の評価と4,500本超の販売実績は、その狙いが一定以上の支持を得ていることの証左だ。収容所というディストピア的空間を舞台に、ヒトの欲望の底を覗かせるこの一作、本誌としては同ジャンルの愛好者に強く推したい作品として記録しておく。

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