【Android版】【アペンド適用済】えんこーどあんこーる!

Circle: ごーるでんぽっとRelease: 2023/12/20
★ 4.78(290 reviews)Sales: 2,181

今回編集部が取り上げるのは、サークル「ごーるでんぽっと」が手がけるAndroidスマートフォン向け作品『えんこーどあんこーる!』である。アペンドコンテンツを統合した完全版として提供される本作は、2,181本という販売実績と4.78点(290件)という高い評価を誇り、スマホ同人ゲームというジャンルの中でも際立った存在感を放っている。

本作の核心を一言で表すならば、「日常の隙間に潜む欲望と交換の物語」だ。カレシへの誕生日プレゼントとして高価な財布をねだられた女の子・ねねな。彼女は資金調達の手段として、主人公である「おたっち」に援助を求める。この出発点の設定がすでに巧妙である。ねねなはギャルらしい軽さで主人公に交渉を持ちかけ、主人公もまた深く考えることなく取引に応じる。道徳的な重みをあえて排除したこの軽快な導入こそ、本作が多くのプレイヤーに受け入れられた理由の一つではないだろうか。

ゲームシステムの設計にも注目したい。援助を続けることでお礼の内容が段階的にエスカレートするという構造は、RPGにおける成長システムの快楽原則を巧みに転用している。スカートをめくる、おしりに触れるといった穏やかな行為から始まり、援助を重ねるごとに関係性が深まっていく設計は、プレイヤーに継続的なモチベーションを与える。「もう少し進めたらどうなるのか」という期待感を丁寧に積み上げる構成は、単純なCG閲覧型の同人ゲームとは一線を画すものだ。

おさわりというインタラクション要素も、スマートフォンというプラットフォームの特性を最大限に活かしている点で評価できる。タッチパネルを直接操作することで得られる没入感は、PC向け作品にはない体験をもたらす。ジャンルタグに「おさわり」が明示されている通り、本作はスマホというデバイスをゲームデザインの根幹に組み込んでおり、その完成度は高い。

ヒロインのねねなというキャラクター造形についても触れておきたい。「物事をあまり深く考えず、快楽に正直で流されやすい性格」というキャラクター設定は、一見シンプルに見えてゲームの文脈においては非常に機能的だ。思慮よりも感情と本能に従う彼女の言動は、援交というテーマを重くならず描くためのフィルターとして機能している。寝取りや援交といった重厚なジャンルを扱いながらも、全体のトーンが重苦しくならないのは、ねねなのキャラクター性によるところが大きい。

差分枚数については本作単体で1500枚以上が用意されており、前作との合算で2200枚を超えるボリュームだという。この数字が意味するのは単純な量的充実にとどまらない。段階ごとに設定されたお礼の数々がすべて差分として描き切られているということは、テキストと絵が密接に連動する体験設計がなされているということだ。読むゲームではなく、見て触れるゲームとしての完成度を裏付ける数字として受け取るべきだろう。

本誌が同人スマホゲームにおいて重視する指標の一つに「リプレイ性」がある。本作はお礼の段階的解放という仕組みによって、一度のプレイで全コンテンツを消費し尽くす設計にはなっていない。援助の積み重ねを通じて少しずつ関係性が変化していくプロセス自体をプレイヤーに楽しませる構造が、この高評価と安定した販売数を支えていると本誌は分析している。

スマートフォン向けの同人アダルトゲームというカテゴリはまだ発展途上であり、PC向け作品に比べてクオリティのばらつきが大きい。そのような中で本作が290件もの評価を集め4.78という高得点を維持していることは、完成度の証明として十分な説得力を持つ。ごーるでんぽっとという作り手の丁寧な仕事ぶりが数字となって結実した一作として、本誌はこの作品をスマホ同人ゲームの佳作として記録に残しておきたい。

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