これほどまでに圧倒的なビジョンを持つ作品が同人ゲームの世界から現れたことに、編集部は深い驚きを覚えた。サークル「NEKOUJI」が放つ退廃系SF横スクロールアクション『CYANBRAIN/シアンブレイン』は、32000本超の販売本数と4.53という高評価が雄弁に語る通り、今や同人ゲーム界のマイルストーンとなりつつある作品だ。記憶を持たない少女が廃墟都市を舞台に殺戮と絶望の渦中をひた歩く——この骨太なSF暗黒寓話は、エロゲとアクションゲームの双方に本気で向き合った制作陣の気概を全身で体現している。
本作の真骨頂は、そのゲームプレイとビジュアルの密度にある。2Dと3Dを融合させた高品質なステージ表現、光と反射を精緻に描くグラフィック技術、そして武器ごとに異なる反動・破壊表現システムは、同人タイトルという枠を軽々と飛び越えた没入感をプレイヤーに与える。29種類の敵キャラクターはそれぞれ固有の撃破アニメーションと敗北時の2Dアニメーションを持ち、総計約25分に及ぶアニメーション演出は、このジャンルへの真摯な愛情と技術力の結晶だ。さらにゲーム全編にわたるフルボイス実装が世界観の深度を一層高めている。
ストーリーもまた本作の重要な柱だ。「存在と湮滅、恐怖と快楽を巡る暗黒寓話」と作品自ら称するその物語は、主人公の過去、教会の狩猟部隊員HS202、謎の少女Mといった登場人物たちの交錯によって重層的に描かれる。それぞれのキャラクターに個性豊かな声優陣が充てられており、恋鈴桃歌、涼貴涼、御子柴泉、乙倉由依といった実力派の演技が物語に確かな血肉を吹き込んでいる。「記憶の断片」を追って真実へと近づく構造は、アクションゲームとしての純粋な楽しみと物語の牽引力を高次元で両立させている。
日本語・英語・中国語(簡体・繁体)・韓国語の多言語対応も、この作品が国際的な注目を集めていることの証左だ。機械責め・異種えっち・虫えっちというジャンルへの明確なスタンスと、バイオレンスとリョナを包摂したダークな世界観は、そのニッチを愛するプレイヤーにとって他に代えがたい体験を提供する。同人の自由と情熱が生み出した、今この瞬間最も読者に届けたい一作として、本誌は本作を強く推薦する。
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