今回編集部が取り上げるのは、サークル「M男紳士のにじかい」が手がけるスマートフォン向け探索型アダルトゲーム、「エッチな学校の怪談 ~ボクのおねショタ妖怪大戦争~」である。販売本数7,538本、評価点4.49点(497件)という数字が雄弁に物語るとおり、本作はリリース以来、根強い支持を集め続けている一作だ。
本作の舞台は、夏休みという季節設定が絶妙に機能した「夜の学校」である。田舎の親戚の家に遊びに来た少年「ボク」が、神社の巫女・彩音お姉さんとの出会いをきっかけに封印されていた妖怪たちを解き放ってしまう——という導入は、日本古来の怪談的な文脈を巧みに借用しながら、おねショタという嗜好性と完璧に融合させた構造になっている。「学校の怪談」という普遍的なホラーモチーフを下敷きにすることで、単なるエロゲーの枠を超え、物語としての引力を持たせることに成功している点は特筆に値する。
探索型ゲームというシステム選択もまた、本作の魅力を底上げしている重要な要素だ。夜の校舎をくまなく歩き回り、各所で妖怪たちと遭遇するという構造は、プレイヤーに「次の角を曲がったら何が出るか」という期待感を常に抱かせる。色仕掛けイベントは探索という行為に必然的に紐付いており、エッチなシーンが唐突に差し込まれるのではなく、ゲームプレイのリズムの中に自然に溶け込んでいる。この設計の丁寧さが、4点台後半という高評価につながっているのは間違いない。
キャラクター面では、総勢14名以上という妖怪の顔ぶれが圧巻である。「トイレの花子さん」をはじめとした実際の学校の怪談に登場するキャラクターが、エロティックな文脈で再解釈されているのは、このジャンルのファンにとってたまらない仕掛けだろう。なかでも妖怪たちの総大将である「鬼姫」は、ゲームの結末を左右するキーキャラクターとして位置づけられており、物語全体に緊張感とスパイスを添えている。巨乳・爆乳という身体的な属性を持つキャラクターたちが、色仕掛け・淫語・逆レといった多様なシチュエーションで迫ってくる構成は、ハーレム的な満足感と個別キャラへの愛着を同時に充足させる二重構造だ。
本作においてとりわけ編集部が注目したいのは、彩音お姉さんというサブキャラクターの扱いである。彼女は単なるヒロインではなく、プレイヤーの行動——すなわち妖怪たちの誘惑に負けるか否か——によって「発情レベル」が変化するという能動的な存在として設計されている。ボクが妖怪の色仕掛けに屈するたびに彩音お姉さんの状態が変化し、ついには彼女自身がボクにいたずらを仕掛けてくるという展開は、プレイヤーの選択が物語世界に実際に影響を及ぼしているという実感を強く生む。ハッピーエンドとバッドエンドという二つの結末への分岐が、単純な善悪の二択ではなく「どちらも報酬として成立している」構造になっている点も、成人向けゲームとしての洗練を示している。
スマートフォン対応という点についても触れておきたい。PC版ゲームを原型としながらも、スマートフォン向けに最適化された本作は、移動中や就寝前といった隙間時間にも遊べる手軽さを持ちながら、立ち絵を除くイベントシーンだけで基本CG60枚以上という充実した内容を誇る。同封されている完全攻略マニュアルの存在も親切な配慮であり、見逃したイベントを確実に回収したいプレイヤーへの目配りが感じられる。ライトな探索ゲームとしてもサクサクと進められる設計でありながら、やり込もうとすれば全キャラのイベントを丁寧に拾う遊び方もできる——このプレイスタイルの自由度が、7,500本超という販売数の裾野を広げているのだろう。
夏の夜、妖怪が跋扈する学校を舞台に、色仕掛けと誘惑の渦に巻き込まれていくひと夏の物語。本誌がこれだけ紙幅を割くに足る完成度を、この作品は持っている。日本の怪談文化とおねショタという嗜好ジャンルの交点に立つ本作は、ただ「エロい」だけではなく、探索と選択と物語の三拍子が揃った読み応えのある体験として、同人ゲームシーンにおける一つの到達点を示した作品だと断言できる。
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