今回編集部が取り上げるのは、スマートフォン向けに最適化されたオナニー特化型ミニゲーム、「蟲○~飼っていた蟲に交尾させられた無知っ娘~」のAndroid版である。販売本数596本、評価3.69点(39件)という数字が示すとおり、決してメジャーな大作ではないが、ニッチなフェティシズムを的確に突いた一本として、本誌の選定基準を満たした。
本作の核心は「飼育していた生き物が変容し、少女を侵す」という設定の妙にある。ペットとして愛でていた存在が、やがて禍々しい触手を伸ばす異形へと変貌するというギャップ——これは異種姦ジャンルのなかでも特に濃いファンを持つシチュエーションだ。少女の側の「無知」という属性が、恐怖と混乱の感情をより鮮明に描き出す装置として機能しており、単なるエロゲとしての消費に留まらない、フェティシズムの構造的な深みを感じさせる。
音声設計についても言及しておく価値がある。本作はバイノーラル録音・ダミーヘッドマイクによるASMR音源を採用しており、イヤホン装着時の臨場感は同ジャンルの水準を十分に超えている。淫語ボイスとの組み合わせによって、視覚情報だけでなく聴覚からも世界観に没入させる設計は、スマートフォンという手のひらサイズのデバイスでこそ真価を発揮するものだ。就寝前にイヤホンをつないで、という使用シーンが容易に想像できる。
ゲーム形式については「オナニー用ミニゲーム」という副題が正直な表現である。プレイヤーに複雑な操作や攻略を求めず、イラストとボイスに集中させることを最優先にした設計思想は、本来ゲームが持つべきインタラクティブ性をあえて削ぎ落とした逆張りとも言える。これを「薄い」と捉えるか「潔い」と捉えるかで評価は分かれるが、少なくとも「何のために作られたか」が迷いなく明確な作品は、それだけで一定の誠実さを持つ。
つるぺた・異種えっち・触手・中出し・合意なし——本作が掲げるジャンルタグを眺めれば、対象読者が極めて絞り込まれていることは明白だ。この方向性を好む層にとっては、スマートフォン単体でいつでも起動できるアプリ形式という利便性も含め、利用価値は十分に高い。
本誌がこうした作品をあえて取り上げるのは、販売数の多寡や評価の高低だけでなく、「誰かの特定の欲求に対して真剣に向き合ったか」という視点を重視しているからである。596という販売数は、このジャンルを真剣に求める層が確かに存在することを示す数字だ。評価点3.69はやや辛口の数値だが、39件という母数を考慮すれば、コアなユーザーからの実直な採点として読み取るべきだろう。
同人ゲームという文化が面白いのは、メジャーな商業作品では絶対に日の目を見ないフェティシズムが、作り手と受け手の直接的な接続によって成立する点にある。本作はその典型例であり、ニッチを恐れず、ターゲットに対して一点突破を狙い続けるサークルの姿勢に、同人文化の核心を見た思いがする。そういう意味で本作は、数字では測りきれない同人ゲームらしさを体現した一作として、記憶に留めておきたい。
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