【スマホ版】魔拳師さら

サークル: くしもとハウス発売日: 2024/08/02
★ 4.76(51 件)販売数: 609
作品形式:スマホゲーム

今回編集部が取り上げるのは、くしもとハウスによる現代ファンタジーRPG「魔拳師さら」のスマホ版である。DLsiteにおいて609本の販売実績を誇り、51件のレビューから算出された評価スコアは4.76点という高水準を記録している。数字だけを見れば優秀な同人ゲームの一本として括ることもできるが、本誌がこの作品に特別な注目を向ける理由は、その徹底した「コンセプトの純度」にある。

物語の主人公は、魔術研究部の部長を務める女子高生・黒瀬さらだ。ある日、使い魔のアミィと出会ったことをきっかけに、人知れず悪魔を退治する「魔拳師」として二重生活を送ることになる。現代日本を舞台にした変身ヒロインという設定は、魔法少女ものの文脈に連なりながらも、「拳師」という言葉が示すように格闘的・肉体的な戦闘描写を核に据えている点が独自性だ。魔術研究部の部長という知的な一面と、悪魔と渡り合う戦士としての顔が同居するさらのキャラクター造形は、物語に自然な緊張感をもたらしている。

本作の最大の特徴として強調すべきは、「挿入なし・本番なし」を明確に掲げたソフトコアエロRPGとしての立場だ。昨今の成人向け同人ゲーム市場では過激さの競争が続く傾向にあるが、くしもとハウスはあえてその流れに乗らず、戦闘エロとセクハラシチュエーションの質と密度に全力を注いだ。エナジードレインをはじめとするマニアックな状況設定の数々は、作者の嗜好が直接作品に刻み込まれており、ジャンルへの深い愛着と確固たる美学が伝わってくる。こういった作家性の濃さこそ、同人ゲームというフォーマットが最も輝く瞬間であると本誌は考えている。

ゲームとしての充実度も見逃せない。敵キャラクターは40体以上が登場し、そのすべてに戦闘エロ攻撃が設定されているという徹底ぶりだ。単にエロCGを差し込むだけでなく、戦闘という緊張した場面と性的描写を有機的に結びつける設計は、戦闘エロというジャンルの本質を正しく理解している証左である。イベント数25以上、基本CGは立ち絵・非エロCGを除いて50枚以上という数字は、同人ゲームとしても相当なボリュームであり、制作陣の労力が数値として如実に現れている。

着衣・ソフトエッチというジャンルタグが示すように、過度に露骨な描写を避けながらも官能的な緊張感を維持するという難しいバランスを、本作はおおむね上手くこなしている。51件という決して少なくない評価件数から算出された4.76という高評価は、購入者の期待にしっかりと応えてきた証拠に他ならない。評価が分散しがちなニッチなコンセプトでこの水準を保てているのは、作品のコンセプトとターゲット層の一致度が高いからであろう。

スマホ版として展開されている本作は、PC版ゲームデータを基盤としながらもモバイル環境でのプレイを前提に最適化されている。変身ヒロインものをスマートフォンで楽しめる環境の整備は、プレイヤーの裾野を広げる意味でも評価に値する判断だ。

くしもとハウスという作り手が本作に込めたのは、ジャンルへの純粋な愛情と、その愛情を形にしきる制作力だ。戦闘エロRPGというフィールドで確かな成果を残した本作は、着衣・ソフトエッチの文脈を好むプレイヤーにとって、手に取る価値のある一本として編集部が自信を持って推薦する。

Ci-en サークル記事を読む →
← トップに戻る

同人マガジン

当サイトは18歳以上を対象とした
同人作品レビューサイトです。
あなたは18歳以上ですか?