【Android版】デスハーレム 1/8の悪魔

サークル: シロクロチェック発売日: 2016/09/04
★ 3.41(311 件)販売数: 1,705
作品形式:スマホゲーム

今回編集部が取り上げるのは、シロクロチェックが手がけたAndroid向け成人向けスマホゲーム「デスハーレム 1/8の悪魔」である。同人ゲーム市場においてスマートフォン対応作品はまだまだ少数派であり、その希少性だけでも本作が持つ意義は小さくない。販売数1,705本、評価件数311件という数字は、スマホ向け同人成人ゲームとしては十分な市場への浸透を示しており、本誌としても見過ごすことのできない一作だ。

物語の骨格は、いわゆる「孤島サバイバル×悪魔のゲーム」という設定である。目を覚ました主人公が見知らぬ島に流れ着き、そこには同じ境遇の女性が八人。洋館の中に落ちていた一枚の紙には「毎日一人とセックスしろ」という不条理な命令が記されている。この導入のシンプルさこそが、本作の最大の武器といえる。難解な世界観説明も長大なプロローグも存在しない。状況の異常さと、そこに漂う奇妙な高揚感だけで読者を作品世界へ引き込む構成は、短編エンターテインメントとして実に的確な判断だ。

ゲームシステムの核となるのは、島の中でヒロインたちを追いかける「鬼ごっこ」形式のミニゲームである。捕まえた相手とシーンへ移行するという流れは、プレイヤーに選択の能動性を与えつつ、テンポよく本編を消化させる工夫として機能している。長時間プレイを要求するRPGではなく「さくさく遊べる短編」と作者自身が明言しているように、スマートフォンというプラットフォームの特性に合わせた設計思想が貫かれている点は評価に値する。電車の中や隙間時間に遊ぶことを想定した構成として、この割り切り方は正解だろう。

ジャンルタグに並ぶ「水着」「屋外」「青姦」「ハーレム」という要素群は、孤島という舞台設定と極めて相性がよい。太陽光の下、開放的な自然環境の中で展開される場面は、閉塞感の強い室内シーン主体の作品とは異なる視覚的開放感をもたらす。3D作品としてのグラフィックがこの舞台をどう活かしているかが本作の技術的な見どころの一つであり、屋外特有の光の演出や背景の作り込みがシーンの説得力に直結している。

評価点3.41という数字については、少し丁寧に読み解く必要がある。311件という評価件数は、それだけの数のプレイヤーが購入・プレイした上で意見を残したという事実を示している。評価の分布がどのような傾向を持つかによって解釈は変わるが、スマホゲームという特性上、PC版との操作感の差異や画面サイズへの最適化度合いが評価に影響を与えやすい。タップ操作・ピンチ操作・マルチタッチという三種類の操作系を採用していることからも、スマートフォンへの対応を真剣に考えた設計であることは伝わるが、そのチューニングの完成度が評価の行方を左右したと本誌では推測する。

八人というヒロインの数は、ハーレム系作品として申し分のない規模である。一週間という物語の時間軸と一日一人という制約が、七日間のルーティンをゲームのリズムとして自然に組み込んでいる。プレイヤーは八人の中から好みのヒロインを選んで攻略できるため、周回プレイの動機も生まれやすい構造だ。こうした「選択の余地」と「繰り返しプレイへの誘導」を同時に成立させるゲームデザインは、短編ながらボリューム感の乏しさを補う工夫として機能している。

シロクロチェックというサークルが、スマートフォンというプラットフォームに本格的に向き合い、1,700本超の販売実績を積み上げたという事実は、同人成人ゲーム業界においてモバイル市場の可能性を示す一つの指標として記憶されるべきだろう。本作が切り開いた道筋の先に、何が待つのか——それを見届けることもまた、本誌の役割である。

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