【Android版】世間知らずなリリ

サークル: 魔法少女倶楽部発売日: 2022/10/05
★ 4.32(91 件)販売数: 635
作品形式:スマホゲーム

今回編集部が取り上げるのは、魔法少女倶楽部が手がけたスマートフォン向けアダルトRPG「世間知らずなリリ」である。635本という販売実績と、91件の評価から算出された4.32点という高スコアが示すとおり、本作はスマホ向け同人ゲームという難易度の高いジャンルにおいて、確かな支持を集めた一作だ。

本作の核心を一言で語るなら、「成長する無垢」という体験にある。主人公リリは、魔導士の両親が王都の大規模クエストへ旅立ったあと、村を守るために一人ダンジョンへ赴く少女だ。彼女の動機は純朴そのもので、モンスター退治も小遣い稼ぎ程度の感覚で行っている。その世間知らずな無垢さが、物語が進むにつれて崩れていく過程こそが、本作の劇的な骨格を形成している。

ゲームプレイの構造はシンプルなダンジョン探索型RPGだが、アダルト同人ゲームの分野においてこのシンプルさは武器になる。プレイヤーはリリを操作して街とダンジョンを往来しながら、物語を進めていく。魔法による戦闘はテンポよく設計されており、ゲームとしての手触りが損なわれていない点は特筆に値する。スマートフォンという操作環境に最適化された設計が施されており、タッチ操作との親和性にもサークル側の配慮が見て取れる。

本誌が注目するのは、アニメーションと音声に対する投資の厚さだ。立ち絵・イベント絵の両方にアニメーションが実装されており、ぷにっとした体の動きや仕草が細かく表現されている。乳揺れや体のしなりといった動きは単なる飾りではなく、キャラクターの存在感そのものを底上げする役割を担っている。さらにヒロインの会話は声優・鳴森りいあ氏によるフルボイスで収録されており、テキストと音声が一体となった没入感を生み出している。声の演技はキャラクターの感情の変化に忠実で、無垢な少女がしだいに性の快楽を知っていく過程を声だけで追うことができるほどの表現力を持つ。

Hシーンのバリエーションも本作の強みのひとつである。村人、モンスター、複数プレイと、状況の多様性が確保されており、プレイを重ねるたびに異なる展開を楽しめる構成になっている。また本作の基本軸は「強制・屈辱」ではなく、「快楽に目覚めていく少女」の描写に重点が置かれている点が評価できる。これはユーザーレビューでも好意的に受け取られており、4.32点という評価スコアの高さの一因と見てよいだろう。快楽への覚醒という物語テーマが、ゲームの進行と性的描写の双方で一貫して表現されており、制作側の設計意図が作品全体に統一感をもたらしている。

ジャンルタグに「ぼて腹/妊婦」が含まれている点も見逃せない。この要素は物語の終盤あるいはエンディングに絡む展開として機能するものと推察され、リリの「運命やいかに」というキャッチコピーとも呼応している。世間知らずだった少女が快楽を知り、やがて新たな命を宿すという流れは、一種の成長譚として読むこともできる。こうした叙情的な解釈の余地を残している点が、本作をただの刺激物に留めない理由のひとつだろう。

スマートフォンという媒体でここまで完成度の高い体験を届けた「世間知らずなリリ」は、魔法少女倶楽部というサークルのポテンシャルを余すところなく示した作品と言える。635本という数字は、スマホ同人ゲームの市場規模を考えれば決して小さくない。評価件数91件に対して4点台を維持するスコアは、プレイした者の多くが満足感を得ている証拠であり、本誌としても自信を持って読者に薦められる一本として位置づけたい。無垢な少女の物語が、あなたの手の中でどこへ向かうのか——その答えはリリと共に歩むことでしか知ることができない。

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