今回編集部が取り上げるのは、かぐら堂による成人向けスマホRPG「おっさん勇者RPG」である。DLsite上で765本の販売数を記録し、82件のレビューから4.4点という高評価を獲得した本作は、同人スマホゲームという競合の激しい分野において、確かな存在感を示している一作だ。
本作の核心は、「おっさん」という主人公設定の徹底した活用にある。主人公ドーバンは40代独身、その日暮らしの冴えない男だ。勇者として覚醒するという王道ファンタジーの導入を用いながら、その先に展開されるのは従来の勇者像を根底から覆す物語である。強さと権力を武器に欲望のまま行動する主人公というキャラクター造形は、「勇者もの」というジャンルへの明確なカウンター表現として機能しており、作品全体に独自の文脈を与えている。
ゲームシステムの面でも、本作は同人スマホゲームとしての水準をしっかりと満たしている。ランダムエンカウント方式のオーソドックスなターン制バトルに、スキルのクールダウン制を組み合わせた戦闘設計は、単純な連打を許さない程よい戦略性を生んでいる。また魔装具システムは、道中で入手できる魔鉱石を素材として各種能力値を強化するもので、プレイヤーが自由にビルドを組める裁量を与えている。プレイ時間1〜2時間というコンパクトな設計の中に、これだけの要素を詰め込んだ構成は評価に値する。
エロティックコンテンツの充実度も本作の大きな魅力だ。基本CG18枚に対して差分120枚という数値は、1枚あたり平均6〜7枚以上の差分が存在することを意味する。単に枚数を積み上げるだけでなく、表情・衣装・状況の変化を丁寧に描き分けることで、シーンの没入感を高めている。シーン数26という点も、短いプレイ時間の中で密度の高い体験を提供するという設計思想の表れだろう。青姦・命令・無理矢理・中出しといったジャンルタグが示すように、作品全体を貫くテーマは一貫しており、ターゲット層への訴求が明確だ。
登場するキャラクター群の多彩さも注目に値する。盗賊団の女頭領、正義感の強い女剣士、酒場の看板娘、カジノのバニーガール、貴族のメイド、宿屋の母娘など、26のシーンに登場するキャラクターはそれぞれが異なる立場・属性・個性を持って描かれている。巨乳・爆乳・ムチムチといった体型タグが示す通り、視覚的な嗜好への対応も幅広い。キャラクターの立場や境遇に応じたシチュエーションの多様性は、単調になりがちな作品においてプレイヤーを飽きさせない工夫として機能している。
UIとプレイアビリティの観点からも本作は及第点以上を与えられる。オートメッセージ機能、会話の高速スキップ、CG回想・シーン回想、ウィンドウ消去機能という標準的な補助機能が一通り揃っており、スマートフォンでのプレイ体験を損なわない配慮が行き届いている。コンパクトなプレイ時間設計と相まって、隙間時間に気軽に遊べる成人向けスマホゲームとしての完成度は高い。
4.4点という評価スコアが物語るのは、本作が一定の期待に正直に応えている作品であるということだ。奇をてらわず、ターゲットに対して真摯に向き合い、コンパクトな枠の中でできることを丁寧に積み上げる——かぐら堂のその姿勢こそが、この支持率の高さの背景にあると本誌は見る。スマホ向け成人向けRPGを探している読者には、手堅い一本として記憶に留めておく価値がある作品である。
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