「私を……壊してくれないかな……」——この一言から始まる異色のサウンドノベルを今月の注目作としてご紹介したい。ネガティブギャングが手がける「ほろのクサリ」シリーズ第3弾「自虐願望〜ココロのクサリ3〜」は、壊されることを望む少女の心の闇を真正面から描いた意欲作だ。放課後の学校という閉ざされた空間を舞台に、禁断の密会が繰り返される。
本作の真骨頂は、単なる成人向けゲームの枠を超えたストーリーテリングにある。自己を傷つけることでしかアイデンティティを保てない少女の姿は、読む者の心に複雑な感情を呼び起こす。何をしても、どこに出しても自由——そんな肉欲だけの関係の中に、奇妙な純粋さと孤独が滲み出る構成は、同ジャンルの中でも特異な存在感を放っている。
システム面では6種のマルチエンディングを搭載し、基本CG52枚・差分含め300枚以上という充実したビジュアル量を誇る。ヒロインのフルボイス(CV:ノエル)による演技は本作の感情表現を大きく支えており、特に搭載された「ラストスパートモード」がクライマックスへの没入感を一段と高める。
読者に届けたい一作として本作を選んだ理由は、その物語としての独自性にある。14,000本超の販売実績と4.45という高い評価は、感情を揺さぶるストーリーへの確かな支持を示している。あなたは彼女を救えるか——その問いかけは、プレイを終えた後も長く心に残るだろう。
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