【Android版】おとぎばなしの鬼ごっこ

社团: ふらいんぐパンジャンドラム发售日: 2020/06/04更新日: 2020/06/12
★ 4.47(725 条评价)销量: 3,656
作品类型:手机游戏

今回編集部が取り上げるのは、ふらいんぐパンジャンドラムによる「おとぎばなしの鬼ごっこ」Android版である。

3,656本という販売数と、725件の評価から算出された4.47点という高スコアは、同人スマホゲームの世界においても際立った数字だ。本誌がこのタイトルを特集記事の俎上に載せるのは、単にそのセールス的な成功だけが理由ではない。ゲームデザイン・グラフィック・音響・シナリオという四つの柱が、明確な意図のもとに組み上げられた作品としての完成度の高さを、編集部として強く評価したからである。

本作の骨格をなすのは「鬼ごっこ」という言葉から連想されるアクション性ではなく、ターン制のパズル的アドベンチャーRPGという構造だ。追跡者が一手動けばヒロインも一手逃げる、というシンプルなルールに見えて、ヒロインのAIは視界内に追跡者が入ると全力で逃走を図り、単純な追いかけだけでは容易に捕捉できないよう設計されている。この「賢く逃げるヒロイン」の存在こそが、本作のゲーム性を一段深いものにしている要因であろう。転がる岩やトロッコ、茂みといったステージギミックを組み合わせ、追跡スキルを駆使しながら相手の動線を読む。その試行錯誤の果てに追い詰めることができたときの達成感は、単なるエロゲーのそれとは一線を画す。

舞台として選ばれたのは赤ずきん、白雪姫、不思議の国のアリスといった誰もが知る童話の世界だ。しかしその世界は「読み手の欲望のままに歪められる」という作中のコンセプトに忠実に、ダークメルヘンとしての独自の質感を持って再構成されている。UIやマップの細部にまでその美意識が貫かれており、エロコンテンツの額縁として童話世界を借用するだけに留まらない、世界観としての深みが感じられる点は特筆すべきだろう。

イラストとシナリオの両方をイラストレーター「天音蓮人」が一手に担っているという制作体制も、この統一感に大きく寄与している。CG16枚・差分389という数字は、平均差分枚数が24枚、最大38枚に上ることを意味しており、一枚絵の訴求力よりも動的なCG演出の連続性を重視した設計思想が読み取れる。シナリオを描いた人物が同時にCGも制作しているからこそ、「シーンの流れにCGが寄り添う」精度が高くなる。編集部が実際にプレイした印象でも、テキストとCGの呼応関係は丁寧に作り込まれており、演出のコンテとして機能するレベルに達していると感じた。

Hシーンの傾向についても触れておく必要がある。本作は異種姦・触手・屈辱といったジャンルタグを有しながら、強制一辺倒ではなく騙し・媚薬といったシチュエーションのバリエーションを意識的に設けている。無知な状態のヒロインが状況を理解できないまま翻弄されるシチュエーションは、この種の作品において根強い人気を誇るが、本作はそこに「追い詰める」というゲーム性的な達成感を接続させることで、プレイヤーの没入度を高めることに成功している。

音響面も本作の大きな強みだ。約150種というボイスの多さに加え、H環境音は複数の有料素材から厳選・編集・合成を経ており、制作サイドの音へのこだわりが窺える。さらに独自の文字スタイルによりメッセージウィンドウを排除し、イベントCGを遮るものなく全面に表示するUIの設計は、スマートフォンという限られた画面領域の中で没入感を維持するための実用的かつ明快な解答である。スマホ向けに最適化されたUI設計、リトライ機能やステージカット機能の存在も、快適なプレイ体験を支える実直な配慮として評価したい。

想定プレイ時間は2〜5時間程度とされているが、ゲームパートに真剣に向き合えばその上限近くまで充実した時間が得られる設計になっている。ほとんどのステージに複数の攻略法が用意されているという記述は伊達ではなく、パズル的な解法の発見を楽しむ層にとっても十分な手応えが用意されている。

童話という普遍的な素材を独自のゲームシステムとダークな欲望描写によって塗り替えた本作は、同人エロゲーの枠組みの中でも「遊ぶ体験そのものに意味を持たせた作品」として記憶に残り続けるだろう。4.47点という評価は、その完成度への正直な答えである。

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2020/06/12その他 チュートリアルの小改良。 同封テキストの改善。
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