【スマホ版】赤髪の鬼神

社團: ぬこ魔神發售日: 2023/11/10
★ 4.64(76 則評價)銷量: 908
作品類型:手機遊戲

今回編集部が取り上げるのは、サークル「ぬこ魔神」が手がけるスマートフォン向けRPG「赤髪の鬼神」である。同サークルが展開する「無表情最強系主人公」シリーズの第二弾に当たる本作は、908本という販売数と4.64点(76件)という高評価を記録しており、同ジャンルの中でも着実にファン層を掴んでいることが数字からも見て取れる。

本作の核心は、タイトルに象徴される通り「無表情」という一点に集約されている。主人公アグニス・フレアバイトは、現行最強と称される魔殲将軍でありながら、その感情を外に出すことがほとんどない。鬼神と呼ばれるほどの戦闘力を誇りながら、表情に乏しく、内面の葛藤すら読み取りにくいという造形は、一般的な成人向けRPGの主人公像とは一線を画す。こうした設定を「ご注意ください」という一言で提示するサークルの姿勢には、ある種の誠実さと自信が同居している。本誌が注目したのも、まさにこの点だ。主人公の喘ぎ声すら存在しないという徹底した無表情演出が、かえって作品全体に独特の緊張感と静けさをもたらしている。

世界観の設計も巧みである。「次元の穴」という魔物の異常増殖現象、それを単騎で制圧する超戦力「魔殲将」という概念は、ファンタジーRPGとしての骨格をしっかりと持ちながら、成人向け作品特有のシチュエーション展開とも自然に噛み合っている。アグニスの魔力が奪われ、その回収手段として「人の欲望が聞こえる指輪」が登場するという導入は、戦闘一辺倒だった最強キャラクターを別の文脈へと引き込むための装置として機能しており、物語の入口として及第点以上の完成度を持っている。

登場人物の配置にも編集部として一目置かざるを得ない。副官・ゴルド・オーガルと副官・クルス・ヴレイブハートという二人の人物は、アグニスに対する態度がまったく異なり、互いに反目し合う関係として描かれている。スケベで命知らずなゴルドと、アグニスへの狂信的な崇拝を持つクルスという対比は、シリアスな世界観に絶妙な人間味と可笑しみを添える。義に熱く情に弱いという側面を持ちながら、表情には出さないアグニスとの関係性が、ゲームを進める上での緩やかな推進力となっている。騒動の元凶である大臣についても、単なる悪役に留まらず政治的手腕を認められているという設定が加えられており、敵キャラクターとしての奥行きを生んでいる点は評価に値する。

Hイベントの設計においても、本作は独自の哲学を貫いている。挑発・誘惑・寝たふり・復讐といった、主人公側が能動的あるいは計算的に状況をコントロールするシチュエーションが多く、いわゆる「されるがまま」の受動的な展開とは異なる質感を持つ。無表情という設定がここで活きており、淡々と事を進める主人公の姿が独特のリアリティを醸し出す。寝取り・下着・中出し・巨乳といったジャンルタグが示す通り、王道的な嗜好への目配りも怠っていないが、それを「無表情」というフィルターを通して提示することで、差別化を図ることに成功している。

スマートフォン向けに最適化された形式での提供という点も、本作の間口の広さを支えている。場所を選ばず手軽に楽しめる環境は、重厚なPC向けRPGほど腰を据えられないユーザー層にとっては大きな利点だ。908本という販売実績は、こうした利便性と作品の質が合わさった結果として読むことができる。

無表情最強系という一見ニッチなコンセプトを、丁寧な世界観構築とキャラクター造形によって普遍的な面白さへと昇華させた本作は、同人ゲームが持つ実験性と娯楽性の両立という点において、今号の誌面で取り上げるに値する一本だと断言できる。アグニスという主人公が、その無感動な瞳の奥にどんな火種を宿しているのか——それを確かめる体験は、プレイヤーだけが辿り着ける場所にある。

查看Ci-en文章 →
← 返回首頁

同人マガジン

当サイトは18歳以上を対象とした
同人作品レビューサイトです。
あなたは18歳以上ですか?