今回編集部が取り上げるのは、らびっとだっしゅによるスマホゲーム「【スマホ版】ただジャンケンではぎとって身体までまるっといただく物語2戦目」だ。販売数2,058本、評価4.27点(114件)という数字が示すように、本作はリリース直後から同人ゲーム界隈に確かな爪痕を残した一作である。
ジャンケンというルールの単純さに、官能的な剥奪の快感を組み合わせるというアイデアは、一見すれば奇抜に映るかもしれない。しかし本誌が長年追い続けてきた同人ゲームの潮流を俯瞰すれば、この発想には確固たる必然性がある。複雑な戦闘システムや周回プレイを要求するRPGが乱立する中で、誰もが幼少期から知り尽くしたジャンケンというインターフェースを採用した本作は、プレイヤーとゲームの間にある心理的障壁を徹底的に取り除いている。その結果として生まれるのは、シンプルなルールの下で展開される濃密な体験だ。
「2戦目」というサブタイトルが示す通り、本作はシリーズを構成する作品である。前作からの継続プレイヤーにとってはおなじみの世界観と感触を保ちながら、新たな展開と刺激を提供するという構造は、らびっとだっしゅが積み重ねてきたノウハウの結晶と言えるだろう。シリーズものとして評価される同人作品の常として、2作目は前作の支持者を確実に取り込みつつ、新規層にも訴求するバランスが問われる。本作が2,000本超の販売数を達成したという事実は、その難題をサークルが見事にクリアした証左にほかならない。
ジャンル表記に並ぶキーワード群——萌え、ぷに、アヘ顔、命令/無理矢理、中出し、合意なし——は、本作が狙うユーザー層のニーズを的確に捉えている。特に「ぷに」という要素は、キャラクターの造形において柔らかみと丸みを重視した表現が施されていることを意味しており、らびっとだっしゅの絵柄の特性と不可分に結びついている。硬質なリアル路線とは一線を画した、温かみのあるタッチで描かれる女性キャラクターが、ゲームとしての没入感を高める重要な役割を担っているのだ。
スマートフォンという媒体を選択していることも、本作の性格を語る上で外せない要素だ。タッチ操作との親和性が高いジャンケンという入力形式は、スマホという端末の特性に見事に適合している。PCとは異なり、よりプライベートな空間で手軽に起動できるスマホゲームというフォーマットは、本作のような官能的コンテンツと相性が良く、その選択は単なる移植ではなく、プレイ体験の本質に関わる判断だと見受けられる。
評価114件で4.27点という数字は、本誌の基準において「安定した高評価」に分類される。同人ゲームにおいて100件以上のレビューが集まること自体、プレイヤーの間で話題が共有され、積極的に言及したいと思わせる何かがあることの証明である。辛口評価も混在した上でのこの点数であれば、少数の熱狂的支持者だけでなく、広い層から支持を集めている実力派作品と判断してよい。
本誌が同人ゲームを評価する際に重視する指標の一つは、「コンセプトの一貫性」だ。本作はジャンケンという軸をぶらさず、そこに剥奪と支配という官能的テーマを乗せ、スマホという媒体に最適化した形で届けることに徹している。この潔さと集中力こそが、らびっとだっしゅという作り手の強みであり、本シリーズが着実にファンを増やし続けている理由だと編集部は見ている。シリーズを追う価値のある書き手を見つけた時の、あの確かな手ごたえを感じさせる一作だ。
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