【スマホ版】bitch hazard:ビッチハザード

社團: ふること風味發售日: 2025/01/08更新日: 2026/01/14
★ 3.57(44 則評價)銷量: 833
作品類型:手機遊戲

今回編集部が取り上げるのは、サークル「ふること風味」が手がけたスマホ向け成人向けゲーム「bitch hazard:ビッチハザード」である。833本という販売数は、スマートフォン向け同人ゲームというニッチな市場においては決して小さくない数字であり、評価件数44件・3.57点という数値とあわせて、一定の支持層を着実に獲得している作品であることが読み取れる。

本誌がまず注目したのは、このゲームの設計思想における「逆転の発想」だ。一般的な男性向けアダルトゲームの文法において、プレイヤーキャラクターは加害者側に立つことが多い。ところが本作はそのベクトルを真逆に設定している。淫乱化ウイルスが蔓延したマンションに駆けつけたレスキュー隊員が、感染した女性住人たちに「逆レイプ」される側となる。この逆レ属性・男受け属性を正面から打ち出した構造は、同ジャンルにおける差別化要素として明確に機能している。

世界観の設計にも触れておきたい。舞台となるのは、水商売の女性や女子大生など若い女性が多く住む、セキュリティの高いマンション。そこへ蔓延した淫乱化ウイルスによって、住民たちは理性を失い男性を求めて徘徊するようになる。先行した救急隊との連絡が途絶え、通路まで塞がれているという状況で出動を余儀なくされた主人公が最上階からゲームを開始し、徐々に下層へと脱出を試みるという縦方向の構造は、ゲームとしての空間的なテンポを生み出している。暗闇を視覚表現に取り入れた探索パートは、緊張感を高める演出として機能しており、単なるアダルトゲームに留まらない「ゲーム体験」として仕上げようとした作り手の意図が感じられる。

ゲームの核心となるシステムは「射精管理」である。遭遇した感染者を絶頂に追い込みつつ、自身が一定回数以上射精させられるとゲームオーバーとなる。精力剤やニンニク料理、バイアグラ、すっぽんの生き血といった回復・強化アイテムをマンション内で収集しながらリソースをやりくりするこの設計は、アクションではなくサバイバル的なリソース管理の要素をゲームプレイに持ち込んでいる。エロゲームのシステムとして見たとき、この構造はなかなか練られており、エロと戦略性を同居させようとした試みとして評価できる点だ。

さらに本作の大きな特徴として、周回プレイによる視点変化が挙げられる。一周目をクリアすると先行救急隊員(童貞設定)としてプレイ可能になり、それをクリアすると今度は感染者第一号の女性視点でのプレイが解放される。起点となる感染の経緯、某国から帰国した住人を見舞いに行く場面からはじまるその視点は、ホラーゲームにおける「犯人サイドへの視点移動」に近い効果を生んでおり、世界観の奥行きを補完する構造になっている。同一マンションという閉鎖空間を複数の視点から繰り返し探索させる設計は、周回プレイへの動機付けとして機能しており、単発の読み切り作品にせず「やりこみ要素」として組み込んだ点は、スマホゲームという手軽にプレイできるプラットフォームとの相性もよい。

評価点3.57という数値は、傑作とは言い切れないが、ターゲット層に対してはしっかりと届いている作品であることを示している。逆レ・男受けという属性はコアなファン層を持つ一方で、一般的な知名度は高くない。そのニッチを丁寧に掘り下げ、ゲームとしての構造的な面白さを加えようとした「ふること風味」の姿勢は、同人ゲームというフィールドにおける誠実さとして本誌は受け取りたい。属性の合う読者であれば、このマンション脱出劇はきっと最後まで画面を離せない体験となるだろう。

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2026/01/14その他 PC版の2025年10月26日時点のデータを元にiOS/Android版を作成いたしました。
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